ユーザーニーズを満たす企業サイトのデザインとは

Webサイトは企業の顔です。デザインがいい加減で見づらいと、企業のイメージも良くありません。また、分かりにくいデザインだと、CVR(コンバージョン率)も上がりません。Webサイトのデザインで気を付けるべき点と、Webサイト制作会社の選び方について解説します。

サイトリニューアルでデザインを見直す

企業のWebサイトをリニューアルする動機はいろいろでしょう。例えば、

  • Webサイトのデザインが古くさい
  • 掲載している情報が増えすぎて整理できない
  • 事業改編があって、構成を変えなければならない
  • 更新やメンテナンスが面倒
  • ホームページ制作会社が廃業してしまって更新できない

など何か問題があって、それを解決するためかもしれません。

あるいはもっと積極的な理由で、

  • ある特定の機能を追加したい
  • 新しい施策に取り組みたい

という場合もあるでしょう。

サイトリニューアルを計画するならば、まず現在のサイトがきちんとユーザーニーズに応えているのか、アクセスログを分析して確認してみましょう。サイト内を回遊してくれるユーザーが少なく、トップページからの直帰率が高いなら、そのサイトはユーザーのニーズを満たしていません。

Webサイトに問題があるのなら、それを改善しなければなりませんが、漠然と改善すると言っても、どこをどう変えればいいか分からないでしょう。そんなときに役立つのが、ヒートマップというツールです。ヒートマップは、ユーザーがそのページのどこをクリックしたか、どこまで閲覧したかを視覚的に表示してくれるものです。そもそもユーザーが見ていない場所を、いくら変えても意味がありません。あるいは、見て欲しい情報が見られていなかったなら、場所を変えたほうがいいのかもしれません。また、本来はクリックする場所ではないのにも関わらずたくさんクリックされているのなら、デザインが紛らわしいのだろうということも分かります。

そして、Webサイトを大規模に改修するリニューアルと同様に、あるいはそれ以上に重要なのが、どちらのデザインが良いかABテストを実施し、小さな修正を積み重ねていくという取り組みです。ヒートマップツールもABテストツールも、有料/無料のものがいくつかあるので、使いやすそうなものを探して取り入れてみましょう。

企業サイトのデザイン

それでは、そもそも企業サイトのデザインでは、どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。

カラー

企業には、それぞれコーポレートカラーやブランドイメージカラーがあると思います。企業サイトでは、その色をベースにするのが一般的です。また、企業情報やIR情報などを提供するコーポレートサイトの場合は、あまり多くの色数は使わず、シンプルなデザインにすると安心感を与えられます。一方で、ブランドや商品によっては、賑やかなデザインのほうがイメージに合うということもあるので、そのWebサイトでは何をどのように見せたいのかを検討したうえで、配色のベースを考えましょう。

レイアウト

重要なのは、自然な視線の動きに沿って、必要な情報がスムーズに入ってくることです。そのためには、個々の要素の配置も重要ですが、読みやすいフォントや文字の大きさも考慮しなければなりません。これは、雑誌やパンフレットのレイアウトと同様です。また、Webサイト特有の注意点としては、簡単な操作で必要な情報にたどり着けるかどうかが挙げられます。ページ移動や知りたい項目の検索など、捜査の方法がすぐにわからないような動線で作りこむのはNGです。基本的には、「凝ったデザインよりも操作性が大事」だと考えるべきでしょう。その他、PCかスマートフォンかによって画面の大きさや閲覧する状況が違うので、ユーザーの環境を考慮したデザインにする必要もあります。

ビジュアル要素

Webサイトを作る際には自社のイメージに合う写真やイラストを使うことが前提です。もちろん、自社製品や自社の店舗写真を使うのが分かりやすいのですが、社会貢献活動の写真なども企業イメージの向上に役立ちます。逆に、おしゃれなデザインだからといって、自社にまったく関係ないビジュアルを使うのは良い印象を与えるとは限りません。また、動画やフラッシュアニメを使うとリッチで手の込んだWebサイトに見えますが、場合によっては邪魔になることもあるので、ユーザーの状況を考えてデザインを決めましょう。

ユーザーの行動や好みは常に変化しているため、Webサイトのデザインにもトレンドの変化があります。近年トレンドとなったものの一つが、「シームレスインタフェース」です。一つのページにすべての情報を配置し、スクロールだけで見せるというもので、他のページへの遷移を伴いません。また、動画の活用も昨今のトレンドです。もちろんケースバイケースですが、動画をトップページの背景にすることでユーザーを引き込む効果が期待できます。

制作会社の選び方

最後に、制作会社の選び方についてポイントを紹介します。Webサイトの制作会社は、ルーツが異なるさまざまなタイプの会社があり、元々何をしていた会社かによってそれぞれ得意分野や特徴があります。

システム系

元々はシステム構築会社というケースです。緻密な仕様書を書いて提案してくれることが多く、高度な機能を盛り込んだシステム構築もできます。一方で、コンテンツの内容やデザインの部分はあまり得意ではないこともあります(ただし、専門のパートナーと連携していれば問題ありません)。

印刷会社・広告代理店系

チラシやパンフレットの制作や印刷をしていた会社がWebサイトも制作するというタイプです。企業が情報を広く告知するデザインには慣れていますが、Webのテクノロジーについてはそれほど詳しくない場合もあります。

コンサルティング系

事業コンサルティングやマーケティングコンサルティングの延長として、Webサイトも面倒をみるというタイプです。じつは玉石混淆で、本業は税理士だが顧客のホームページを制作しているというケースもあれば、デジタルマーケティングが本業で、その一環としてWebサイトを効果的に使えるようにするという会社もあります。

Web制作専業

元々Web制作会社としてスタートした会社もあります。当然、Webやインターネットには詳しく、研究熱心で最新情報もキャッチアップしています。ただし、テクニカルに走りすぎて、事業のことを理解してもらうのに苦労するケースもあるようです。

その他、SOHOや個人でWeb制作を請け負う事務所もあります。事業規模としては、一般的には、

SOHO(個人)< Web制作専業 < コンサルティング系 < 印刷会社・広告代理店系 < システム系

の順で、費用感もおおむねこれに沿っていると考えていいでしょう。どのような制作会社を選ぶかは、自社の状況や何を重視しているかによります。例えば、最も重視しているのは予算という場合もあれば、最先端の企業として尖ったデザインにしたいという場合もあるでしょう。または、自社でコンテンツを追加できるようにCMSの使いやすさが重要という場合もあります。その他にも、デザインやシステム構築のリソースが自社にあるか、高度な機能を搭載したいかなど、重視しているポイントで絞り込んでいくといいでしょう。

ユーザーに合わせたデザインが大切

企業の顔であるWebサイトでは、信頼されるようなデザインや、分かりやすさが必要です。また、一度作ったWebサイトはそのままにせず、常に改善することも重要です。配色やレイアウト、使うビジュアル要素など、サイトの目的やユーザーに合わせた適切なデザインを見つけましょう。