ビジネスシーンでよく耳にする「KPI」「KGI」の意味と設定方法

ビジネスシーンでよく使われる「KPI」と「KGI」という言葉をご存じでしょうか。聞いたことはあるものの、それぞれの詳しい意味や両者の違いについてはよく分かっていないという方もいらっしゃるでしょう。今回はそんなKPIとKGIについてご紹介します。

KPIとKGI

まずはKPIとKGIのそれぞれの意味と、両者の関連性について押さえておきましょう。

KPI

KPIはkey performance indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれます。KPIは「プロセスの進捗状況を把握するための物差し」というイメージです。ここでいうプロセスとは、最終的な目標達成のために必要な一つの過程をさします。

KGI

一方、KGIはkey goal indicatorの略で、日本語では「経営目標達成指標」と呼ばれます。KGIは「企業が掲げる最終的な目標の達成度合いを把握するための物差し」とイメージしてください。

KPIとKGIの違い

KPIとKGIは似ていますが、対象が異なります。KPIは一つひとつのプロセスが対象なのに対し、KGIは目標全体が対象です。一つのKGIの下に、複数のKPIがあるというイメージです。

KPI・KGIの設定方法

KPIとKGIは、意味を知っていたとしても、具体的に設定してみないと理解が深まりません。次は、具体的な例をもとに解説します。

まずはKGIとして「売上3倍」を設定

あくまで例ですが、KGIに「売上3倍」を設定してみましょう。KGIは企業の「目標」ですから、ある程度大きなものを設定します。

「売上3倍」の達成に必要なプロセスを考える

次は、売上3倍という目標を達成するために必要なプロセス、つまりKPIを考えてみましょう。例えば、「案件数を3倍にする」「成約率を20%増やす」「リピート率を10%増やす」「顧客単価を1.2倍にする」などが挙げられます。

「SMART」を意識して設定

KPIやKGIの設定時には、いくつかポイントがあるのでご紹介しましょう。これらのポイントは、頭文字をとって「SMART」と呼ばれています。

  • Specific(具体的であること)

これは「売上3倍」や「成約率を20%増やす」のように、具体的な数値で表すことです。単なる「売り上げアップ」や「成約率増加」といった抽象的な設定をしてはいけません。

  • Measurable(測定できること)

KPIやKGIは進捗度や達成度を表すものですから、指標は定量的で測定できなければいけません。目標の達成度合いによって、現状の課題に即したアクションを決めることができるようになります。

  • Achievable(達成できること)

設定した期間内に達成できる現実的な目標でなければいけません。どう考えても達成できない目標を設定しても、担当者が最初から諦めてしまい、設定する意味が薄くなります。リソースやデータなど合理的な裏付けをもとに設定することが大切です。

  • Related(関連していること)

KGIで設定する目標は、企業の戦略や方向性に則したものでなければいけません。またKPIを設定する際にも、KGIに関連するプロセスを設定しましょう。数値の設定が目的化しないようにしなければなりません。KGI・KPIは、あくまでも企業業績の向上を目指すための施策として活用しましょう。

  • Time bound(期限があること)

目標には期限を設ける必要があります。ここも、厳しすぎると達成不可能になりますし、緩すぎると設定する意味がなくなります。企業の状況や市場の動向を踏まえたうえで、目標とバランスのとれた期限を設定してください。

KPI・KGIを設定するメリット

次は、なぜKPIやKGIの設定が必要なのかを解説しましょう。KPI・KGIを設定することで、主に以下のような3つのメリットが得られます。

進捗度が分かる

目標に対し、どれくらい進んでいるかが把握できます。もし遅れているようであれば増員したり、何かしらのテコ入れを行ったりなどの対策が可能になります。逆に余裕があるなら、残業を減らしてコストの削減に動くこともできます。進捗度が分かるということは、進捗度によって軌道修正が可能だということです。また、進捗度が目に見える形で分かれば、担当者のモチベーションアップにもつながります。

やるべきことが明確になる

目標達成ための「やるべきこと」が明確になるので、そこから「何が優先か」ということも導き出せます。そうすることで迷いがなくなり、生産性アップにもつながるでしょう。KPIやKGIは、道しるべとしての役割もあるのです。

社内のコミュニケーションが活性化

KPIやKGIは、担当者の「共通の目標」にもなります。そして共通の目標に向かうためには、「何が必要か」を細かく話し合う必要があるでしょう。そのため社内のコミュニケーションが活性化し、組織力のアップにもつながります。

会社を成長させる好循環に

漠然とした目標に対してそれぞれのペースで進んでいるだけでは、なかなか大幅な業績アップは望めません。KPI・KGIを設定すると、短期間で大きな成果が出やすくなるだけでなく、業績が落ち込んだときにも素早く回復できます。うまく利用すれば、会社を成長に導く好循環をつくることができるでしょう。